びゃくずく (白豆蔲)

学名  Wurfbainia vera (Amomum krervanh, A.kravanh)
日本名  ビャクズク
科名(日本名)  ショウガ科
  日本語別名  
漢名  白豆蔲(ハクトウコウ, báidòukòu, びゃくずく)
科名(漢名)  薑(姜,キョウ,jiāng)科
  漢語別名  豆蔲、圓豆蔲、紫蔲、十開蔲
英名  Cardamon
 ビャクズク属 Wurfbainia(砂仁 shārén 屬) には、中国南部・ヒマラヤ・インドシナ・マレシアに約27種がある。

  W. biflora(Amomum biflorum;雙花豆蔲) マラヤ・スマトラ産
  ジャワビャクズク W. compacta(Amomum kepulaga, Amomum compactum, Alpinia striata,
         Zingiber compactum; 爪哇白豆蔲・白豆蔲 báidòukòu)
        
スマトラ・ジャワ産 『中国本草図録』Ⅰ/0438
  W. longiligularis(Amomum longiligulare;海南砂仁)
『中国本草図録』Ⅰ/0440
         
廣東・海南島・インドシナ産  『(修訂) 中葯志』III/24-25 
  W. microcarpa(Amomum microcarpum;細砂仁) 廣西・インドシナ産
  W. neoaurantiaca(Amomum neoaurantiacum, Amomum aurantiacum;
         紅殻砂仁・紅砂仁) 雲南産 『(修訂) 中葯志』III/23-24
  ショウガモドキ W. uliginosa(Amomum uliginosum) インドシナ・スマトラ産
  ビャクズク W. vera(Amonmum krervanh, Amomum kravanh, Amomum verum;
         豆蔲白豆蔲;E.Cambodian(Siamese)round cardamon)
         
タイ・カンボジア・ベトナム産。種子を薬用 
  ヨウシュンシャ W. villosa(Amomum villosum, Elettaria villosa;
         砂仁 shārén・陽春砂仁) 福建・兩廣・雲南産 『中国本草図録』Ⅱ/0938
         
中国:果実を砂仁と呼び薬用。『中薬志』II/329-335 『(修訂) 中葯志』III/20-26
            
『全国中草葯匯編』上/591-592
    シュクシャ(ミカクシ) var. xanthioides(Amomum xanthioides;
         縮砂蔤 sùshāmì・縮砂・進口砂仁) 『中国本草図録』Ⅲ/1442
         ベトナム・ビルマ・タイ・インドネシア産
         
日本:生薬シュクシャは、Amomum villosum var. xanthioides、
           
Amomum villosum var. villosum 又 は Amomum longiligulare の
           
種子の塊である(第十八改正日本薬局方)。
   
 漢名を豆蔲(トウコウ,dòukòu,づく)と呼ぶものには、
  ショウガ科の
   ソウズク Alpinia katsumadai ソウズク(草豆蔲)
   ビャクズク Wurfbainia vera(Amomum kravanh, A.kepulaga;白豆蔲)
   ナンキョウ Alpinia galanga(紅豆蔲・大良薑・大高良薑)
兩廣・雲南産
   ショウズク Amomum cardamomum(Elettaria cardamomum;綠豆蔲・小豆蔲)
E:cardamom 
  ニクズク科の
   ニクズク Myristica fragrans(肉豆蔲)
などがある。
 ショウガ科 ZINGIBERACEAE(薑 jiāng 科)については、ショウガ科を見よ。
 和名は、漢名白豆蔲(ハクトウコウ,báidòukòu)の呉音。 
 深江輔仁『本草和名』豆蔲に、「和名加宇礼牟、加宇乃美」と。
 『延喜式』荳蔲子に、「カウレムカウノミ」と。
 李時珍『本草綱目』(ca.1596)豆蔲(トウコウ,dòukòu,づく)の釈名に、「揚雄『方言』を按ずるに云う、〈凡そ物の盛多なるを蔲と曰う〉と。豆蔲の名、或は此の義を取るならん。豆は、象形なり」と。
 英名カルダモン cardamon は、種子を薬用・香辛料にするショウガ科の一群の植物を指す。即ち、ショウズク Elettaria cardamomum(Amomum cardamomum)、及びショウズクと同様に用いるショウガ科の植物、例えばここに掲げるビャクズク。いずれも熱帯アジア産。 
 インドシナ南部・スマトラに分布。雲南・廣東で栽培するが、その量は少ない。
 種子は揮発油を含み、強烈な香りを放つ。
 ビャクズク及びショウガ科の幾つかの植物の種子(果実を乾燥させ,用時に果皮を取り去る)豆蔲(トウコウ,dòukòu,ずく)・白豆蔲(ハクトウコウ, báidòukòu, びゃくずく)と呼び、薬用にする(〇印は正品)。『全國中草藥匯編』下/289-290 『(修訂) 中葯志』Ⅲ/1-6  

  〇ビャクズク Wurfbainia vera (Amomum krervanh, A.kravanh;豆蔲・白豆蔲)
  〇ジャワビャクズク W. compacta(Amomum kepulaga, A.compactum, Alpinia striata,
         Zingiber compactum; 爪哇白豆蔲) 
   ショウズク Elettaria cardamomum(Amomum cardamomum, Alpinia cardamomum;
         綠豆蔲・小豆蔲) 
   Elettaria ensal(E.major, E.cardamomum var.major, Zingiber ensal; 印度豆蔲) 
   Alpinia blepharocalyx(雲南草蔲・滇草蔲・雲南野砂仁) 
   Alpinia globosa(Amomum globosum; 脆果山薑・草蔲・草豆蔲)
   ソウズク Alpinia hainanensis(A.katsumadae, A.henryi;
         草蔲・草豆蔲・海南山薑・小草蔲) 

跡見群芳譜 Top ↑Page Top
Copyright (C) 2006- SHIMADA Hidemasa.  All Rights reserved.
セイヨウオダマキ タカサゴユリ マリアあざみ ヤグルマギク センダングサ 跡見群芳譜トップ 外来植物譜index